バイオテクノロジー及びシルバーサイエンスに係わるコンサルティング会社

株式会社アイ・バイオ・コンサルティング
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フォーラム

「I-BIO FORUM」の企画・開催


■ I-BIO FORUM概要

【1】名 称
「I-BIO FORUM」
代表 今堀 和友(東京大学名誉教授、㈱アイ・バイオ・コンサルティング最高顧問) >> 略歴についてはこちらをクリック
【2】目 的
目覚ましく発展しているバイオサイエンスおよび高齢社会の到来により大きな変革期を迎えている保健・医療・福祉分野に関する先端情報の提供および交換を行うことにより、参加者の研究・開発機能の充実及び事業化に寄与するとともに、相互に情報交流を図る。
又、フォーラムの開催を通じ、わが国の産業に役立つことにより、社会に貢献することを目的とする。
【3】参加資格
参加資格者は、フォーラム開催案内に参加申し込みのあった人とする。
【4】定例会
講演会と情報交流会で構成される定例会を、原則として2~3ヶ月に一回開催する。
【5】参加費
講演会および情報交換会の参加者から、その参加人数に応じて生じた実費用を参加費として徴収する。
【6】その他
I-BIO FORUMに関する質問などは、フォーラム事務局 imabaio@ibio-c.co.jp にご連絡下さい。

「第65回 今堀フォーラム」開催のご案内


【1】日 時
平成22年7月26日(月)14:00~19:00

【2】会 場
「きゅりあん‐5F 第4講習室」 (品川区立総合区民会館)
〒140‐0011 東京都品川区東大井5‐18‐1 TEL:03‐5479‐4100

【3】演 題
1)14:00 ~ 15:20
「細胞内タンパク質リサイクル、オートファジーの分子機構(仮題)」
東京工業大学 統合研究院 特任教授 大隅 良典 先生
2)15:30 ~ 16:55
「哺乳類オートファジーの生理的意義と誘導シグナル(仮題)」
東京医科歯科大学・医学総合研究科・細胞生理学分野 教授 水島 昇 先生

* 引き続いて、17:00 ~ 19:00 “情報交流会”を行います。
(会場: 同区民会館 2F~“K-ラウンジ”)

【4】参加申し込み
・ご氏名、所属、連絡先を記載の上、FAX、メールにて弊社までご連絡ください。
・メールでのお問い合わせは こちら /FAX:03-6718-4326 FAX送信用紙は こちら
・参加申込締め切り 7月20日(火)
・参加費 :5,000円/人(情報交流会費用を含む)

*なお、お問い合わせは、I-BIO気付 今堀フォーラム事務局 篠島秀明
TEL:03-6718-4325 / FAX :03-6718-4326

今回は、永らくその分子基盤が不明であったオートファジーの分子機構解明の先駆けとなられた大隅良典先生(現東工大)と、岡崎の基生研当時の大隅研究室に参加し、短期間で酵母から高等生物のオートファジーの分子機構の解明に貢献された水島昇先生をお招きし、下記要領にて開催致します。

オートファジーは、真核細胞に普遍的なリソソーム・液胞を介した細胞内バルク分解システムで、細胞質内タンパク質リサイクルに重要な役割を果たしております。近年では、オートファジーの果たす役割が腫瘍化、神経変性疾患、細胞死、細菌感染、抗原提示において明らかにされつつあり、世界的に大発展を遂げている分野です。この新分野を開拓されたお二人をお迎えして、オートファジー研究の基礎から応用までを学ぶ大変良い機会であると考えます。

またフォーラム参加者にとって先生方との情報交流は極めて有意義でございますので、ご案内申し上げます。



講演抄録
(1) 細胞内タンパク質リサイクル、オートファジー、の分子機構

東京工業大学 統合研究院特任教授 大隅良典

生命活動は、絶え間ないタンパク質の合成と分解のバランスによって支えられており、分解過程の理解は極めて重要である。
細胞内分解の主要な経路であるオートファジーは非選択的でバルクのタンパク質の分解に関わっている。
その戦略は危険な分解反応を膜内に限局することにあるため、必然的に分解基質を分解酵素にアクセスさせるための膜動態が必要とされる。
オートファジーはその最初の観察の記載から既に50年を経過しているが、長らくその分子機構は謎のままであった。
我々は22年前に酵母が飢餓に晒されると、高等動物と同様なオートファジーが誘導されることを見いだし、この領域にはじめて遺伝学的アプローチを試み、オートファジーに必須な遺伝子として、現在のATG遺伝子群を同定した。
オートファジーの最も重要な過程である膜による細胞質及びオルガネラの囲い込み、すなわちオートファゴソーム形成過程には18個のAtg因子が関わっている。
その大半が高等動植物にも保存されており、オートファジーが真核生物の進化の初期に獲得されたことが示唆される。
オートファゴソーム形成の過程で起こる膜新生は、従来から知られるいわゆる小胞輸送とは異なる作動原理を持っていると思われる。
これらのAtgタンパク質はその後の解析により、Atg1キナーゼとその制御因子、PI3キナーゼ複合体、2つのユビキチン様結合反応系、Atg2-Atg18、膜タンパク質Atg9などの機能単位からなっている。
これらは時間的・空間的に協調しながら膜形成、膜動態に関わっているが、まだその詳細な機構には多くの謎が残されている。
膜動態の分子機構とともにオートファジーに関して明らかにされるべき課題は分解の選択性と誘導機構を巡る問題である。栄養の感知とそのシグナル伝達などについてもまだ解明すべき課題が多数ある。
一方現在飢餓によらず細胞質成分を分解する構成的なオートファジーは神経細胞の変成疾患との関係など、細胞質のクリアランスに大きな役割を演じている。
さらにオートファジーによる選択的な超分子構造やオルガネラの分解除去機構についての多くの注目を集めている。オートファジー研究の現状を酵母の研究を中心に紹介し、議論を進める。



(2)哺乳類オートファジーの生理的意義と誘導シグナル

東京医科歯科大学・医歯学総合研究科・細胞生理学分野  水島 昇

オートファジーは真核細胞に普遍的な細胞内分解システムである。
ユビキチン・プロテアソーム系が選択的タンパク質分解を担っているのに対し、オートファジーはリソソームを分解の場とする原則として非特異的なバルク分解システムである。
オートファジーでは、細胞質の一部がオートファゴソームに取り囲まれた後にリソソームへと輸送され、そこで生じた分解産物は再び細胞質に戻されリサイクルされる(下図)。
酵母を用いた遺伝学的研究をブレークスルーとして、オートファジーの分子生物学的研究はこの10年間に大きく進展した。
私達は酵母で得られた知見を哺乳類へと応用することで研究を進めてきた。
まず全身のオートファゴソームが蛍光標識されるモデルマウスを作製し、生体内でのオートファジーの誘導状況を網羅的に観察した。
その結果、オートファジーの活性は通常は低いものの、絶食時の成体マウスや出生直後の新生児の全身臓器、受精直後の初期胚などで著しく活発化することが明らかとなった。
さらに全身あるいは組織特異的オートファジー不能マウスを用いた解析から、オートファジーは飢餓時のアミノ酸プールの維持、初期胚発生、神経変性抑止、内因性抗原提示、腫瘍抑制などにおいて重要な役割を担っていることが明らかになった。その他、感染症、炎症、抗加齢などと関連する報告も多数ある。
一方、オートファジーの制御機構やオートファゴソームの形成機構については未だ謎が多い。
オートファジーの強力な抑制因子はアミノ酸とインスリンであり、それらのシグナル伝達経路で機能するmTORがオートファジーの主要制御因子となる。私たちは、オートファジーに必須なULK1-Atg13-FIP200-Atg101複合体が富栄養条件下で直接mTORC1複合体と結合して制御されることを最近見いだした。
さらにこのULK1複合体を解析することによって、哺乳類細胞においては小胞体がオートファゴソーム形成の重要な場所を提供していることが判明しつつある。

【オートファジーの模式図】

細胞質の一部が隔離膜に囲まれ、直径約1μmのオートファゴソームが形成される。
次にこれがリソソームと融合して内容物が分解される。生じたアミノ酸などは再び細胞質に戻ってリサイクルされる。



>>第66回 今堀フォーラム 開催日時は 9月28日(火)14:00~ の予定です。
               きゅりあん 5F 第4講習室 (品川区立総合区民会館)にて

■ 開催実績


第64回平成22年4月20日(火)
1) 「老化と生活習慣病」

地方独立行政法人、東京都健康長寿医療センター長 井藤 英喜 先生

2) 「テロメア・テロメアーゼ と創薬」

地方独立行政法人、東京都健康長寿医療センター老年病理学研究チーム 部長 田久保 海譽 先生

第63回平成22年3月9日(火)
1) 「高齢者におけるサプリメントの応用について--選び方と留意事項--」

健康科学大学教授、株式会社DHC顧問 蒲原 聖可 先生
健康科学大学学長、折茂 肇 先生からもお話がありました。

2) 「免疫に立脚した老化防止薬開発へのチャレンジ」

東京医科歯科大学名誉教授
株式会社健康ライフサイエンス代表取締役 廣川 勝昱 先生

第62回
※ 開催いたしませんでした。
 
第61回平成21年11月30日(月)
1) 「保健機能食品の現状と問題点(仮題)」

健康産業新聞 新聞企画開発室長(元編集長) 眞鍋 肇 先生

2) 「人間栄養とレギュラトリーサイエンス(仮題)」

東京大学 名誉教授 細谷 憲政 先生

第60回平成21年10月7日(水)
1) 「RNA研究最前線から医療応用への展開-核酸医薬の可能性と課題(仮題)」

協和発酵キリン株式会社 研究本部次世代創薬研究所 主任研究員 吉田 哲郎 先生

2) 「機能性RNA研究の歴史と展望(仮題)」

産業技術総合研究所 バイオメディシナル情報研究センター 研究技術統括 渡辺 公綱 先生

第57回2008年9月12日(金)~ 予定
1) 「疲労とは何か?-疲労に陥るメカニズムとその対処法(仮題)」

関西福祉科学大学 健康福祉学部健康科学科 教授 倉恒 弘彦 先生

2) 「疲労のバイオマーカーと抗疲労食薬の開発(仮題)」

大阪市立大学大学院 医学研究科 教授 梶本 修身 先生

第56回2008年7月9日(水)
1) 「バイオマーカー研究の現状と課題」

名古屋大学大学院 生命農学研究科 教授 大澤 俊彦 先生

2) 「メタボリックシンドロームにおけるバイオマーカー研究の現状と展望」

順天堂大学大学院 医学研究科 教授 白澤 卓二 先生

第55回2008年5月7日(水)
1) 「統合失調症の薬物療法の現状と課題」

新潟大学大学院医歯学総合研究科 精神医学分野 教授 染矢 俊幸 先生

2) 「統合失調症の新しい治療法開発の可能性と展墓」

東京医科歯科大学大学院歯学総合研究科・精神行動医科学研究科 教授 西川 徹 先生

第54回2008年3月3日(月)
   『ナノバイオ実用化への挑戦-ナノバイオの研究が医薬品や医療機器などの開発にどの様につながって行くのか?-』
1) 「トランスレーショナルリサーチ;大学の新しい役割」

東京大学大学院薬学系研究科 客員教授 木村 廣道 先生

2) 「ナノバイオ・インテグレーションが拓く未来医療-ピンポイント診断・治療の実現をめざして-」

東京大学大学院工学系研究科 教授 片岡 一則 先生

第53回2008年1月16日(水)
1) 「科学的抗老化の課題」

東京都老人総合研究所 副所長 丸山 直記 先生

2) 「疫学の立場から見た老人保健や介護予防の実際」

東京都老人総合研究所  副所長 鈴木 隆雄 先生


*以上の各回フォーラム終了後 講演の先生を囲みフォーラム参加者との情報交換会を実施。
毎回 50~60人の参加を得て活発に情報を交換。